※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
イギリス国王ジョージ6世が『吃音』を克服するために奮闘する物語が『英国王のスピーチ』だ。
なんの予備知識もないまま観たのだが、最初はスピーチの原稿の話だと思っていたら、『吃音』に苦悩する国王の話ということで非常に引き込まれていく。
最初フィクションだと思ってみていたら実話だったので驚いた。
ジョージ6世が吃音なのは、そんなに有名な話だったのか?
フィクションの視点で見始めたので、かなり印象が変わってしまった。
また、ジョージ6世を見事に演じたコリン・ファースは本作でアカデミー主演男優賞を受賞した。
さらに、『キングスマン』ではコリン・ファースのキレっキレのアクションが堪能できる。
コリン・ファースに興味を持った方は、ぜひ『キングスマン』も観てほしい。
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あらすじ
さて、物語は吃音の克服を言語療法士ライオネルと共に行うことで進んでいく。
簡単にいうと、ジョージ6世とライオネルの友情物語だ。
ただ、そこに歴史的背景が絡んでくる。
1936年に父であるジョージ5世が息を引き取るとさぁ大変。
長男である王太子エドワードはまだ未婚であり、なんと離婚歴が2回もあるアメリカ人との結婚を望んでいる。
これに内閣は納得せず、エドワードは王位を放棄してしまう。
こっちを映画にしても面白そうだ(笑)
これ、日本で起こったらどうなるのか?
それにしても凄い決断である。
そして、とばっちりを受けるのがジョージ6世というわけだ。
ジョージ6世も王位を望んでいたわけではない。
一番の悩みはやはり『吃音』なのである。
王位につけば、スピーチを行う機会も増え、それはまさに生き地獄なのである。
そんな中、ライオネルと治療を行う努力は見ものである。
ジョージ6世は自分の運命をしっかり受け止め、ライオネルと特訓に励むのだ。
そして、王位から3年後の1939年、ポーランドを巡ってドイツと戦争が始まるのである。
そこで、国民を鼓舞するために『イギリス国民を励ました世紀のスピーチ』を行うのである。
このスピーチによって、イギリス国民は奮い立ち、スピーチは大成功するのだ。
そして、その影で支えたライオネルを生涯信頼し続けるのである。
ヘレナ・ボナム=カーターの魅力
この映画、ジョージとライオネルのコンビがメインであるが、忘れてはならないのがエリザベス。
エリザベスというより、エリザベスを演じたヘレナ・ボナム=カーターが見事である。
さすが、ゴールデングローブ賞の常連。
その存在感はさすがであるし、ジョージ6世のコンプレックスを優しく包むような包容力はエリザベスの名に恥じない。
実際もこんな感じだったのか?
非常に魅力ある女性に描かれていて、ジュージとライオネルの仲をうまく引き立てる良いスパイスとなっている。
歴史ドラマであるが、それほど知識も必要なく楽しめるように設計されている。
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