※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
ポスターを見ると、巨大な迷宮に挑む主人公達というのがイメージできる映画だ。
観る前は「キューブ」路線をイメージしていた。
概ね間違いではないのだが、より人間ドラマに力を入れているような作品である。
主人公のトーマスが目を覚ますと壁に囲まれた世界に。
しかも、なぜか記憶はない・・・
さらに、同じような境遇の青年達が大勢いる。
誰が、何の目的でこの様なことをしているのか?謎のまま物語はスタートする。
そして、手がかりとなるのが出口と思われる迷宮だ。
その迷宮には様々な仕掛けがあり、先人達が時間をかけてリサーチしている。
迷宮にはルールがあり、夜になると扉が閉まる。
その間に帰ってこなければ迷宮に潜むモンスター(グリーバー)に殺されるという感じだ。
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人間関係の匠さ
迷路によるサバイバルアクションかと思いきや、迷路の中で過ごす時間は結構短い。
それよりも、広場での人間関係的な「混乱」こそ最初のメインステップとなる。
新入りの主人公がどういう流れで、その他大勢を導くのか?
観はじめた時に誰もが思うことだが、それはリーダーであるアルビーの死を意味することとなる。
リーダーの死によって秩序に歪みが生じ、残る者と進む者とに分かれていく。
というより、外の世界を強制的に目指す動機付けとなる。
その中で主人公が進む者の中でリーダーになる必要がある。
以上のようなゴールがあり、そこからどういう順で逆算していくのか?
主人公の出世を考えてみるのも面白い。
ちょっと飽きる
「あまり魅力的でない謎」を引っ張ったり、予定調和な展開が結構「飽き」を加速させる。
もちろん好みの差はあると思うが、私は途中でちょっと飽きた。
女性が投入されるのも、アクセントとしてはイマイチだった。
キューブのように、迷宮の中だけで話が進んだ方が私は好みだ。
広場での派閥は、それほど緊張感も感じず退屈だった。
ラストもイマイチ
迷宮を脱出したと思ったら、トラップが仕掛けられていた・・・というオチも好みではない。
パート2に続いてもいいので「迷宮を脱出した爽快感」が最後に欲しかった。
2年間も謎のままだった迷宮が、あっさりクリアできるし、グリーバーが思っていたほど弱いし、「やったぞ!脱出したぞ!」という臨場感がほとんど感じられなかったのは残念。
まぁ、完全に好みの問題だと思う。
この映画、絶賛している人の方が圧倒的に多いし。
ただ一つ言えることは私はパート2は観ないということだ。
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