※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
映画はやはり何の予備知識もないまま観た方が絶対に楽しめる。
この『キングスマン』も全ての情報をカットして観るべき映画だ。
スーツを着こなした謎の紳士ハリー・ハート(コリン・ファース)。
かつて、自分の為に命を犠牲にしてくれた部下がいたのだが、その部下の息子エグジーがピンチの為、助けに向かうのであった。
コリン・ファースは『英国王のスピーチ』でアカデミー賞を受賞した初老のベテラン俳優。
映画「英国王のスピーチ」の感想・ネタバレ(78点)実話だったら面白いなぁと思っていたら実話だった
そんなコリン・ファース演じるハリーは、どうやって敵を倒すのか?
「まぁ、銃などの飛び道具で敵をやっつけるのだろう」と思いきや!
なんとキレッキレのアクションで敵を倒すのだ(笑)
このアクションシーンが凄い!
あくまでも紳士的に、そして圧倒的な強さで敵を倒していく。
ここで視聴者は完全に意表を突かれるはずだ。
あのイギリス王ジョージ6世がガンガン敵をなぎ倒していくのである(笑)
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あらすじと感想
ハリー・ハートは、どこの国にも属さないスパイ組織「キングスマン」の一員だったのだ。
凶悪事件や、テロを事前に防ぐのが目的の組織であり、厳しいテストに合格しなければ入ることができない。
かつて命を救ってくれた部下の息子エグジーと出会い、その素質を見抜いたハリーは、エグジーをスカウトするのであった。
テストは非常に厳しく、命を落とすものも出てくる。
判断力、忠誠心なども必要となり、そのテストは非常に厳しい。
犬とパートナーとなって課題をこなしたりする。
そして、最終試験はその犬を銃で撃たなければならない。
エグジーは撃つことができず、最終試験は合格できなかった。
ただし、これらのテストは、実は一線は越えないようになっている。
命を落としたテスト生も実は仕込みで、最終試験の犬を銃で撃つのも、実は空砲。
ただ、やはり非情になる必要もある為、こういったテストを行う必要があったのだ。
ハリー・ハートもこの試験をクリアしており、その時犬を空砲だとしても撃ってしまった事実から、その犬が老衰した後も剥製にして忘れないようにしているのだった。
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そんな中、凶悪犯罪が起こる情報が入る。
実業家で大富豪のリッチモンド・ヴァレンタイン(サミュエル・L・ジャクソン)が怪しい動きをしているのだ。
それが無料SIMカードのばら撒きである。
つまり、通話もタダ、インターネット通信もタダ、すべてが無料のSIMカード(スマホ)を全人類に配布したのである。
さらに、世界の著名人がどんどん誘拐されている事件も起きている。
何かつながりがあるはずと調査をするハリー。
そして、ヴァレンタインがケンタッキー州の教会に現れる情報を得、ハリーも向かうのである。
教会にはたくさんの人がいたが、なんと!急にみんなが戦うようになってしまう。
ハリーも自分の意思とは関係なく、教会にいる全員をなぎ倒していくのである。
これはヴァレンタインの罠であり、これこそヴァレンタインが仕掛けたものだったのだ。
実は無料でばら撒いたSIMカードには神経信号が発信され、攻撃的な反応を起こしてしまうようになってしまうのである。
ヴァレンタインの狙いは、人類の間引きだったのだ。
増えすぎた人口を減らし、環境を元に戻すのがヴァレンタインの目的だったわけである。
その為に、全人類にSIMカードをばら撒き、戦わせたわけである。
また、優秀な著名人はSIMカードの影響を受けないシェルターに避難させ、それが誘拐事件の真相であった。
逆に、シェルターに避難ができない著名人(大統領など)は、耳の裏にマイクロチップを埋めることでSIMカードの影響を受けないようにするこもできる。
ただし、このマイクロチップを入れるとヴァレンタインによって爆発できてしまうという秘密もあった。
つまり、どちらにせよヴァレンタインが世界を掌握するようになっているのだ。
教会で凶暴化してしまったハリーであったが、ヴァレンタインに銃で撃たれて死んでしまう。
ハリーの死を知ったエグジーは、キングスマンの本部に向かい、力になりたいと訴える。
キングスマンのリーダーであるアーサーは、それを承諾したように見えたが、なんとアーサーの耳の裏に手術痕があるではないか。
つまり、キングスマンのリーダーであるアーサーもヴァレンタインと繋がっていたのである。
真相を知っているエグジーを毒殺しようとするアーサーであったが、コップをすり替えられあっけなく自爆(笑)
本当にキングスマンのリーダーだったのか?(笑)
他にも内通者がいる可能性がある為、信頼できるマーリン教官と、一緒にテストを受けたロキシーと共に、ヴァレンタインの陰謀阻止に向かうのであった。
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チップ爆発シーンは歴史に残るシーン
ヴァレンタインのアジトに乗り込む3人。
ロキシーが宇宙に飛んで衛星を破壊し、SIMの電波を届かなくさせ、その隙にエグジーが内部を破壊するという計画を立てる。
しかし、ヴァレンタインには多くの手下がいて、結局は多勢に無勢。
そんな大ピンチの時、ある事を閃く。
それは耳の裏に埋め込まれたマイクロチップだ。
当然ヴァレンタインの手下にもマイクロチップが埋め込まれているはず。
ヴァレンタインのコンピューターにハッキングして爆発を起動できれば・・・
そして、マーリン教官は見事ハッキングに成功するのだった。
そこからは美しいオーケストラと共に、頭部がふっ飛ぶシーンが続く。
これが花火のようで美しく描かれるのである。
血が飛ぶようなグロさもなく、淡々と進むシーンは監督のセンスの結晶である。
これは歴史に残るワンシーンといっても過言ではないだろう。
音楽に合わせるようにふっ飛んでいくのである。
その後はヴァレンタインの片腕であるガゼルとのアクションが始まり、これも素晴らしい。
最終的にヴァレンタインも倒し、ハッピーエンドで幕を閉じる。
スパイ要素も、アクション要素も、コメディ要素も、高水準でバランスよく演出されている。
ミッションインポッシブルや、007シリーズにも負けない新感覚スパイ映画の誕生だ。
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