※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

「お化けがなぜ怖いのか?それは人間を怖がらせることで、お化け界のエネルギー源を確保していたのだ」というお化け側の裏側を面白おかしく設定した見事な作品だ。

なるほど、そういった理由でヤツらは僕等を怖がらせていたのだな^^

お化けには、お化けの生活があるので、驚かせることは必要行為だったわけである。

だから、これからは彼らの生活のためにも大げさに驚いてあげよう^^

それが「モンスターズ社」の利益になるのである。

 

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どう考えても面白い


日本用に「お化け」と表現したが、本作は「モンスター」である。

キュートなモンスターがあの手この手を使い、子供を怖がらせる。

モンスターという本来は恐怖の対象と、純粋無垢な女の子。

対照的なキャラクターを組合わせれば成功は確保されたようなものだ。

「物心がつく前の女の子」をヒロインにしたのも成功の要因だろう。

この女の子(ブー)のあどけなさが、モンスター界の秩序を救ったのである。

 

わかりやすいキャラ設定

本作のメインキャラはモンスターの「サリー」と「マイク」。

モンスター社で働くこの2人のモンスターが、人間の女の子「ブー」と触れ合う物語だ。

モンスターの世界でエネルギー源となる「子供の悲鳴」。

そんなモンスターの世界だが、ある問題が起こる。

それが「子供が怖がらなくなり、エネルギーが確保できない」という問題だ。

「恐怖」のインフラ化である^^

格闘漫画などでは「強さのインフラ」が起こるが、モンスターズインクでは恐怖のインフラだ。

それをどうやって解決していくのか?これも見どころの一つである。

また、試練となる敵役もしっかり配置しており、ハラハラドキドキ感も楽しめる。

この敵役(ランドール)は本当に嫌な奴に描かれているので、敵対関係がスッキリしていてわかりやすい。

カンフーパンダのように敵に同情することもなく、なんのシコリもなく話が進む。

 

ラストの収め方も素晴らしい

「最近の子供は怖がらない・・・」ではどうする?もっと怖がらせればいいのか?

そんな悲鳴のエネルギーを解消するのが「笑い声」である。

実は悲鳴よりも、笑い声の方が効率的にエネルギーに変換できたのだ。

このアイディアも素晴らしい!

悲鳴を出させるインフラの回収が、笑い声を集めるという、最高にハッピーなラストへ転換される。


モンスターと女の子

悲鳴と笑い声

怖がりなモンスター

怖がらない女の子


こういった対極を見事に使い、笑いと感動を表現したモンスターズ・インクは、誰と観てもハッピーな時間が過ごせるだろう。

恋人と観ても、子供と観ても、鑑賞後は必ず笑顔になれる映画である。

 

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