※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

メカニックって機械的な意味かなぁ~、なんて思っていたら英俗語で「殺し屋」という意味らしい。

そして、本作『メカニック』ではジェイソンステイサムが殺し屋を演じている。

その仕事風景は冒頭の5分で見事に表現してくれる。

ターゲットが自宅のプールで泳いでいると、水中で待っていたジェイソンステイサムが事故に見せかけて始末する。

銃で撃ったりするのではなく、あくまで事故死に見せかけるのだ。

自分の正体を見せず、誰にも気づかれず、リスクを避けて仕事をこなすのがベストであると語る主人公ジェイソンステイサム。

この冒頭のシーンだけで、映画の世界観にどんどん引き込まれていくのである。

 

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あらすじ

「殺し屋」として絶大なる信頼を得ている主人公アーサー・ビショップ(ジェイソン・ステイサム)。

ある日、雇い主から新しい依頼が入る。

それはなんと、自分に仕事を教えてくれた恩人であり、そして友人でもあるハリー・マッケンナ(ドナルド・サザーランド)なのであった。

少し考え込むアーサーであったが、結果始末する。

その方法も実に鮮やかであり、視聴者には「やっぱ友人だから助けるよね」と思わせるようなやり方なのだ。

だってハリーは車いすであり、高齢者。さすがに助けると思ってしまう。

逆に、ここで恩人であるハリーを始末することでアーサーのキャラ設定も浮き彫りとなる。

非情になることが出来て、冷静なのだ。

また、そんなアーサーを見て満足そうな表情をするハリー。

この一般とは非日常的なシーンが、実はラストに繋がるのである。

そして、ここからの展開が面白い。

始末したハリーには息子スティーヴ・マッケンナ(ベン・フォスター)がいて、なんとその息子がアーサーに弟子入りするのである。

父を始末した相手を知らないスティーヴは、自分もメカニックとなって復讐しようと決意するのだ。

最初は躊躇するアーサーであったが、スティーヴに訓練をさせる。

この訓練により、かなり強いメカニックとなったスティーヴ。

しかし、物語は思わぬ方向へ進んでいくのである・・・

 

スティーヴとのコンビ

アーサーはスティーヴとコンビを組み、様々な仕事をこなしていく。

スティーヴもどんどん腕を上げて、銃撃戦などかなり強くなっている。

このまま師匠と弟子の関係でいくのか?と思う後半で、もう一つの展開が待っていた。

それは、アーサーの師匠であるハリー・マッケンナのことだ。

ハリーは、組織を裏切ったことによって始末された。

しかし、それは雇い主であるディーンがアーサーを騙していたのである。

怒りに燃えるアーサーは、スティーヴと一緒にディーンを始末しにいくのであった。

 

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ラストはどう解釈する?

スティーヴとの息のあったコンビプレー(?)により、結構あっさり雇い主であるディーンをやっけるアーサー。

ディーンは組織のボスなのに、かなり弱い(笑)いや、アーサーが強すぎるのか?

しかし、視聴者はもうボスに興味はない。

なぜなら、スティーヴはアーサーがハリー(父)を始末したことに気づいてしまったから。

ディーンを始末する準備をする時に、アーサーの家でハリーの銃を偶然みつけてしまったのだ。

それにより、アーサーが父の仇だと悟るのである。

だからこそディーンはあっさり気味にやられても問題なし。

スティーヴがいつ父の復讐をするのか?これにドキドキするのである。

ディーンを始末した帰り、2人はガソリンスタンドによる。

スティーヴが車を降りてガソリンを入れ始める。

視聴者「ここが復讐する場所だな」と予想する。

スティーヴはガソリンを入れるフリをして、車の下にまくのである。

そして、買い物をするフリをして銃を撃ちアーサーが乗る車を炎上させるのであった。

アーサーは哀れなスティーヴの為に、あえてやられたのか?

その後、スティーヴはアーサーの家へ訪れ、敵討ちが終わりテンションが上がったのか?アーサーがよく聞いていたレコードをかける。

そして、アーサーがメンテナンスしていた車(ジャガー)に乗り旅立っていく。

これで終わりかと思っていたら、ジャガーの助手席に手紙が置いてある。

その内容は、「お前はまもなくくたばる」。

レコードが起爆装置となりジャガーは爆発するのであった。

そして、ハリーの銃に書かれた文字「周到な準備が勝利を招く」が表示され幕を閉じる。

メカニックとして超一流のアーサーは、最後まで情け容赦なく冷徹に仕事を行うのであった。

 

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