※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
SFアクションの金字塔『ターミネーター』。
完璧なストーリー、完璧なキャスト、完璧な演出などなど、SF映画の教科書のような作品である。
また、アーノルド・シュワルツェネッガーを悪役とする大胆さや、人工知能スカイネットなど、巨匠ジェームズ・キャメロンの先見の明に長けたセンスが眩しく光る。
まだ、インターネットもない1984年にこれだけの脚本が作れるのは、やはり才能の塊なのであろう。
『ターミネーター』の前作『殺人魚フライングキラー』大コケし、批判されまくった執念という説もある。
そんな『ターミネーター』が後世に与えた影響は半端ではない。
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あらすじ
2029年、人類はコンピューターと戦っていた。
人類同士で核戦争を起こし、人工知能が人類を駆除しようとしているのである。(人類の自業自得という結果)
そんな中、一人の指導者が立ち上がる。
コンピューターを欺く術を知っており、この指導者によって人類は有利になるのであった。
その指導者の名前は「ジョン・コナー」。
ジョン・コナーの登場によって、人工知能軍団は負けるかのように見えた。
しかし、人工知能軍団はタイムマシーンを開発してしまう。
過去に戻り、ジョン・コナーの母であるサラ・コナーを始末する計画をするのだ。
サラ・コナーを始末すれば、未来でジョン・コナーもいなくなるからである。
そして、過去に送り込まれた人口知能を持つアンドロイドがターミネーター(T-800)だ。
その情報を知った人類は、一人の男を送り込みターミネターの破壊を計画する。
それがカイル・リース(マイケル・ビーン)である。
そして人類は、カイル・リースを過去に送り込んでから、ジョン・コナーの命令によってタイムマシーンを破壊するのであった。
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カイル・リースがやって来た理由にゾクゾクする
ターミネーターを破壊し、ジョン・コナーの母であるサラ・コナーを守る役目のカイル・リース。
2029年では、ジョン・コナーから信頼されており、自らタイムスリップを志願した。
この様に、最初はサラ・コナーを守る役であり、頼りになる男ではあるが、あくまでも一般兵である。
当然、シャワちゃんの方が存在感があり、負けてしまう。
しかし、後半になると「えっ?もしかしてカイル・リースって・・・」という展開になる。
それが、サラ・コナーのポラロイド写真だ。
未来でジョン・コナーに母であるサラの写真を渡される。
そのサラに想いを馳せるカイル・リース。
ってことは・・・
カイル・リースがジョン・コナーの父だったのか?という衝撃を味わうことができるのだ。
この衝撃は結構大きい。
そして、ジョン・コナーも恐らくカイル・リースが父親であることを知って、サラの写真を渡したりしたのだろう。
自分の父を過去に送りこみ、母と出会わせる。
しかも、ジョン・コナーの描写は1シーンもない。
ストーリーで最も重要なキャラを1回も登場させないのである。
映画であるにもかかわらず、この小説を読ませるような想像力の掻き立て方は天才的だ。
ちなみに2作目ではジョン・コナーの少年時代が描かれている。
▼2作目についてはこちら
映画「ターミネーター2」の感想・ネタバレ(93点)ジョンコナーを助けるシュワちゃんが衝撃的過ぎる!
当初はシュワちゃんがカイル・リース役だった
当初の人選はターミネーターは警部補ハル・ブコビッチを演じたランス・ヘンリクセンが行う予定であった。
ジェームズ・キャメロンはアンドロイドのように細いキャラにするつもりだったようだ。
そして、カイル・リース役がシュワちゃんだった。
しかし、シュワちゃんと会食をするうちにターミネーター像がどんどん変わっていったのだ。
また、オーストリア出身のシュワちゃんは英語がヘタだったようで、それが逆にターミネーターとマッチしていたようだ。
もし、人選が当初のままだったら・・・
果たしてヒットしたであろうか?
運命とは非常に面白いものである。
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