※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
仕事で行き詰った時、人生で苦難が続く時、是非この映画を観てほしい。
絶望の中で、少しでも光がみえるのであれば、迷わず進める勇気がもらえるはずだ。
そして、それは守るべき人がいればなおさらである。
原題もそうだが、作品の中でアメリカ独立宣言が引用される。
生きる権利、自由の権利、幸せを追及する権利である。
しかし、なぜ幸せは「追及」する権利なのか?
幸せに「なる」権利ではないのか?
なぜ、みんなが幸せになれないことをトマス・ジェファソンは知っていたのか?
この様なことを思うほど、主人公クリス・ガードナー(ウィル・スミス)は混迷しているのだ。
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どん底生活
主人公であるクリス・ガードナーは医療機器のセールスをしている。
骨密度を測定する機器なのだが、病院関係者からの評価はよくない。
この機器に対して「売れる!」と直感してしまったクリス・ガードナーは大量に仕入れてしまったのだった。
そして歩合制のセールスマンなので、その機器が売れなければ収入が得られない。
その結果、住んでいる家賃も払えず、税金も滞納、妻のパートで何とか生活ができるというレベルであった。
そんなある時、クリスは高級車に乗っている男性をみてこう尋ねる。
「あなたに2つ質問がある。仕事と、その仕事にどうやって就いたのか?」
すると、株の仲買人をやっていると知る。
また、株の仲買人は学歴なども必要なく、チャンスは誰にでもあることを教えてもらう。
そして、通りかかった証券会社が養成コースを募集していることをたまたま見つけ、チャレンジの決心をする。
その養成コースで選ばれれば、1名だけ採用されることになる。
しかし、養成の研修期間中は無給。
つまり、養成期間の半年間は無給で働くことになる。
しかも、1名しか採用されないので、もし採用されなければ半年間は無駄になってしまうのだ。
この大きな賭けに希望を見出すクリスだったが、妻のリンダは苦しい生活と確証のない夫の生活力についていけなくなってしまう。
そして、ついに家を出て行ってしまうのだった。
子供を守る為に必死で頑張るクリス
持ち前の明るさや、機転の早さで研修に順応していくクリス。
医療機器も少しずつ売れ、子供クリストファー(ジェイデン・スミス)との2人生活も慣れ始めた。
小さな幸せを手にいるかにみえたが、再びどん底に落とされる出来事が起こる。
医療機器が売れ、銀行にお金が入ると、税金の滞納から差押えらえてしまったのだ。
つまり、これで本当の無一文となってしまった。
そして、泊まっていた安ホテルも追い出され、寝る場所さえなくなってしまう。
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トイレに野宿、そして涙・・・
住む場所、寝る場所がなくなってしまったクリス親子。
子供に心配させまいと、駅のホームで必死に楽しませようとする。
医療機器はタイムマシンの機能もあり、恐竜の世界へも行けると・・・
そして、恐竜の世界なので洞窟に探検に行こうと、トイレに向かうのだった。
そして、トイレの鍵をしめて、そこで息子を寝かせるのであった。
トイレで眠るという、あまりにも酷い現実に涙が溢れるクリス。
いま行なっている努力は本当に実るのか?正しいのか?様々な不安が押し寄せるこのシーンは見所の1つである。
努力が報われるラスト
住む家がなくなり、それでも昼は仕事を無給で行い、子供の面倒もみる。
空いた時間はすべて勉強、立ったままでも勉強。
こういった努力を半年続け、いよいよ合格者の発表日。
選ばれたのはクリスであった。
この時の表情、そして外に出て喜びを表現するシーン。
苦難に立ち向かいながら、努力を続け、目標をやり遂げたラストは本当に感動する。
あの喜びのシーンは、「これでもか!」という苦労があったからこそ。
その挫折、不安、希望、努力、歓喜、全てを演じきったウィルスミスに拍手である。
そして、親子共演ということで、実の息子であるジェイデン・スミスも7歳なのに素晴らしい演技だった。
人生で苦難が待ち受けた時に、何度も観たくなる映画だ。
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