※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

あの『マトリックス』でお馴染みの監督ウォシャウスキー姉弟。

マトリックスから16年ぶりのオリジナルストーリーということで当然期待値は上がってしまう。

そんな『ジュピター』だが、期待値が高かったせいか、酷評が多いように感じる。

「驚きがない」「心に残らない」「時間の無駄」などなど、映画監督も本当に大変な仕事だと思う(笑)

確かにマトリックス的な『哲学×世界観×SF』の刺激は少ない。

無難なストーリー展開である。

しかし、その無難な遊び心が本作の魅力ではないだろうか?

本作はとにかくCGが凄い。

戦闘シーンはもちろん、特殊メイクのクオリティ、キャラクターが透明になるシーンは自然で完成度が高い。

『王族』というテーマが恐らく評価を下げているのだと思われるが、確かにノスタルジックなファンタジーという感じもする。

ただ、もう映像だけを楽しめればよい、という考えの方であればきっと満足できるだろう。

 

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キャラの感情に追いつかない

主人公ジュピター(ミラ・クニス)は全宇宙を支配する一族(アブラサクス家)の女王の生まれ変わり。

はい、ここでもう脱落者が出てくるかもしれない。

「全宇宙を支配」ってかなりチープで古典的だ。

しかも、その女王の生まれ変わりときたもんだ。

マトリックスの世界観はどこへいってしまったのか・・・

そして、その一族は3兄妹であり、覇権争いを静かに行っている。

その3兄妹が狙っているのはズバリ「地球」。

なぜなら地球は10万年前からアブラサクス家によって育てられていたのだ。

その目的は人間を生命の水にすることで、若返ることができるからである。

そうやって、この一族は何万年も生きているのである。

地球に人間を誕生させ、邪魔な恐竜を滅ぼし、人口が爆発するまでじっくり熟成させていただわけである。

生命の水があれば、ずっと生き続けることができるので、3兄妹全員それが欲しいわけだ。

その為には地球を手に入れる必要がある。

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そして、地球を手に入れる権利をもっていた者が3兄妹の母、つまり女王だったのである。

つまり元女王の生まれ変わりであるジュピターが地球を収める権利を持っているのだ。

よって、3兄妹はジュピターを狙うである。

 

なんか40年前くらいの小説にありそうな話だ・・・

 

 

兄弟争い、そして自滅・・・

結局は、ジュピターを手に入れようとする兄妹が勝手に自滅をしていく物語だ。

一応ラスボスの長男バレムはケインに倒される。

しかし、二男のタイタスと、妹のカリークは未回収。

どうなったのか全然わからない。

まさかの放置プレイなのだ(笑)

この後アブラサクス家がどうなったのか?全然わからない。

地球を狙っているのだから、放っておいたらまずいでしょ・・・

 

まとめ

ジュピターは頭を空っぽにして、矛盾にもツッこまず、ただ映像に驚く修行だと思うとよい。

回収しきれない事が多々あるが、それはパート2への伏線だと期待すると心も落ち着く。

この様に、放置する事柄が多く、物語が視聴者の感情おかまいなしでどんどん進んでいくので、振り落とされないようにがっちりケインの背中につかまっておこう!(笑)

 

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