※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
ようやく実現したシルベスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネッガーのダブル主演作。
『エクスペンダブルズ』では共演を果たした2人だが、ダブル主演はこれがはじめて。
80年代、90年代を代表するアクション大スターの2人。
もし、このダブル主演が80年代に実現していたら、とんでもないことになっていたであろう。
お互い60歳を超えての共演だが、逆に味がでて良い意味で落ち着いたアクションが堪能できる。
コマンドーやランボーのような筋肉ムキムキの戦闘シーンはないが、その分、知性とアクションの両輪が回るサスペンスが楽しめるのが、この『大脱出』なのだ。
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あらすじと感想
主人公レイ・ブレスリン(シルベスター・スタローン)は優秀なセキュリティコンサルタント。
その仕事のスタイルがユニークである。
なんと、レイ自ら刑務所に入り、脱獄を目指すのである。
つまり囚人の目線で、脱獄を試みるのだ。これほど説得力のあるコンサルタントはいない(笑)
看守のクセや盲点、地形、環境などを元に、計画を立て、脱出するのである。
その功績が評判となり、CIAから依頼を受けることになる。
連邦政府が極秘に進めている脱出不可能な刑務所のセキュリティチェックだ。
しかし、この計画は裏で誰かが操っている陰謀であった。
いざとなった時の為の計画中止の合図も通用しない。また、会社の仲間が追跡する為の肉体に埋め込まれたチップも取られてしまった。
つまり、レイは自力で脱出するしかないのである。
なぜレイは捕まったのか?
ここからネタバレになるが、レイは会社の上司であるクラークに売られてしまったのだ。
なぜなら、レイは脱獄のプロフェッショナル。
そんなレイでも脱獄できない刑務所であれば箔がつくからである。
刑務所は民間が運営しているので、そういった指標があることで、出資者もどんどん集まる。
その為、GPSのチップも抜き取られ、仲間が助けられなくしたのである。
ただし、見事脱出したレイは、今度はクラークにしっかり報復するのであった。
ロットマイヤーの正体は?
ラストにロットマイヤー(アーノルド・シュワルツェネッガー)がマンハイムであることがわかる。
レイに依頼をしたCIAも、実はロットマイヤーの娘であり、父を救うために脱獄のプロであるレイに頼んだのだ。。
マンハイムは、悪いことをして金儲けしている企業から大金を盗み、それを貧しい人々に与える『義賊』。
刑務所の出資者の中にも、恐らくマンハイムの被害者はいるのだろう。
だからこそ、ホブス所長も必至にマンハイムの居所を知りたいのである。
出資者の信用を集めるのがホブス所長の仕事だからである。
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短縮版プリズンブレイク
脱獄というテーマなのでプリズンブレイクを思い浮かべる方も多いと思う。
確かに主人公レイの知能を活かし、脱獄を目指す内容ではある。
その中で、プリズンブレイクの様なハラハラドキドキ感もある。
ただ、2時間に収める分、多少はご都合主義的な所もあり、臨場感はプリズンブレイクの方がさすがに上である。
しかし、プリズンブレイクの様に、最初は敵対していた人物と仲間になったり、刑務所の中の心理戦などもあり見応えは十分だ。
アクションも健在
2人の肉体的なアクションも健在。
60代とは思えない迫力があり、さすが大スターである。
また、銃撃戦もなかなかのもの。
ラストのヘリのシーンもランボーやプレデターを彷彿させる見事なアクションである。
この2人が同じシーンに写るだけでも、やはり何かを期待してしまう。
テンポもよく、アクションもよく、ストーリーも素晴らしい『大脱出』。
80年代の大スターの底力を見せてもらい、何ともいえない感動に包まれるのである。
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