※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
ミュージカル映画という情報だけを入れて観た「グレイテスト・ショーマン」。
最高の映画だ。
正直にいうと、今までミュージカル映画は苦手だった。
急に始まる歌、こちらのタイミングにおかまいなしで始まるダンス。
ミュージカル映画はボクには合わないものだと思っていた。
しかし!この「グレイテスト・ショーマン」は凄い!
最高のタイミングで歌が始まり、それがどんなセリフよりも心に深く突き刺さってくるのだ。
今まで嫌悪感があったミュージカル映画とは真逆なのである。
序盤から早速魅せられてしまう。
それは、「A Million Dreams」という曲だ。
これは、めちゃくちゃ良い曲で、なぜか涙が溢れてくる。
『根拠のない感動』が押し寄せてくるのだ。
まだ物語は序盤なのに、この歌詞に心を奪われてしまうのである。
まさかミュージカル映画で泣くなんて思いもしなかった。
しかも序盤で(笑)
スポンサーリンクそして、この「A Million Dreams」、序盤で3回も歌われるのである。
主人公の少年時代
主人公が大人になって
主人公の娘2人
この演出が素晴らしい。
少年だった主人公バーナムは無限の夢があり、良家の令嬢であるチャリティと恋に落ちる。
しかし、大人になったバーナムは仕事がうまくいかず、無限の夢を失いかける。
つつましい暮らしの中でも、2人の娘がもう一度夢を見ることを教えてくれる。
この3つのポイントで流れる「A Million Dreams」は本当に素晴らしい。
そして、ここからさらに感動的なミュージカル映画に進んでいくのである。
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グレイテスト・ショーマンのあらすじ
情熱だけでチャリティと結婚した主人公バーナム。
2人の娘も誕生し、小さな幸せをかみしめていたが、何が足りない。
そう、妻チャリティを幸せにしていないことに気づく。
すると一大決心をし、銀行から融資を受ける。
そのお金をもとに「バーナム博物館」を開店させたのである。
夢が詰まった博物館だったが、結局は人気もでず廃業寸前に・・・
そんな中、娘の言葉をヒントに見世物小屋(ショービジネス)をはじめる。
コンプレックスで表には出れなかった人々を集め、その人達が輝ける場所と演出を提供したのである。
これが『サーカス』の始まりである。
これによりプチブレイクを果たすバーナムであった。
しかし、見世物的なショーや、成り上がりと呼ばれ、メディアからもバッシングされるようになる。
反骨精神のバーナムは、さらさら成功を望むようになる。
有能なショーの演出家(フィリップ・カーライル)をスカウトし、ヴィウトリア女王に拝謁することもできた。
さらに、ヨーロッパで最高の人気を誇るオペラ歌手ジェニー・リンドもスカウトし、アメリカ公演で大成功も収める。
しかし、成功の欲に憑りつかれたバーナムは、やがて出演者を軽んずるようになってしまい、人望を失うことに・・・
オペラ歌手ジェニー・リンドの好意による誤解など、スキャンダルに発展し、家庭をも失うことに・・・
そんな中、バーナムの劇場はショービジネス反対派の人から放火される・・・
すべてを失ったバーナムだったが、サーカス団員から、もう一度自分達が輝ける場所を作って欲しいと懇願される。
今まで成功欲に憑りつかれ、お金や名声だけを追い求めていたバーナムであったが、これをきっかけに大切なものに気づいていく。
それがバーナムの名言「最も崇高な幸せは、人を幸せにすることである」だ。
バーナムは妻を幸せにしていないことに気づいてから、色々なことにチャレンジしてきた。
ここに繋がるのである。
そして、関わる団員や、右腕であるフィリップ・カーライル、さらにはお客様を幸せにすることに、自分の使命を見つけ出したのだ。
フィリップが内緒で貯金していたおかげで、サーカス団もまた活動できることになった。
そして、妻との関係も修復し、めでたしめでたしなのである。
アカデミー賞不要なミュージカル映画の傑作
この様な「あらすじ」で、ストーリー的には結構ありきたりな話である。
しかし、ここにミュージカルが加わることで、人間賛歌に一層深みがでて、勇気が湧いてくるような作品になっている。
令嬢だった妻のチャリティが、つつましい生活の中でも文句ひとつなくバーナムに寄り添うだけで泣けるのである。
また、ララランドでアカデミー作曲賞を受賞したベンジ・パセック&ジャスティン・ポールの音楽は本当に素晴らしい。
レビューや評価が高い「グレイテスト・ショーマン」だが、結局はアカデミー賞はとれず無冠。
しかし、人々の心には確かに奮えるものがあったはずだ。
アカデミー賞なんて不要な、誰でも幸せな時間が過ごせる作品なのだ。
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