※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

敵に毒を注射され、アドレナリンを出し続けなければ死んでしまう、という設定の映画だ。

主人公チェリオス(ジェイソン・ステイサム)が、あの手この手を使ってアドレナリンを出し続ける。

レッドブル(カフェイン)を大量に飲んだり、手をホットプレートで焼いたり、人前で性行為をしたり、もうハチャメチャだ(笑)

チャイナタウンで中国人がたくさん集まる場所での性行為は面白い。最初は嫌がったヒロインもどんどんその気になってしまうのだ。

また、馴染みの医者からアドバイスをもらうのだが、エピエフリンという薬を注射すれば毒を追い出せるかもしれないという情報を得る。

早速病院で暴れまわり、エピエフリンを入手し注射する。

しかし、急いでいたので分量を間違えてしまうチェリオス。下半身が凄いことになっているシーンがあるのだが、緊迫感も手伝ってくだらないのに爆笑してしまう。

この『緊迫感』と『緩和』のバランスで尋常ではないコメディ要素をも生み出すのだ。

普通だったら絶対に面白くないシーンも、主人公の真面目に焦るシーンで爆笑してしまう。

しかも、チェリオスは筋金入りの殺し屋という設定で、めちゃくちゃ強い。

敵を追いかけ、敵に狙われ、警察にも追われ、アドレナリンも出し続け、この様にノンストップで物語が進んでいく。

主人公が開始1秒から休む暇なく動き続ける映画は、この映画くらいしかないのではないか?(笑)

 

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カーチェイスと銃撃戦

カーチェイスも銃撃戦も完成度が高い。

特に前半の警察とのカーチェイスは面白い。

なんとショッピングモールの中で繰り広げるのである。

ショーウィンドウも、商品も粉々になっていく瞬間は大迫力。

外で繰り広げるスケール感のあるカーチェイスもよいが、こういったショッピングモールの中でガンガンやるのも最高だ。

エスカレーターに車がハマってしまうシーンもお見事(笑)

 

ラストはさすがにやり過ぎ(笑)

中国製の毒を注射したヴェローナへの復讐、そして解毒が目的であったチェリオス。

しかし、チェリオスの雇い主であったカリートの裏切りにも気づく。

この2人とのバトルがラストに展開される。

チェリオスがドン・キムを生かせておいたことで、ドン・キムもカリートへの復讐をするのだ。

後半はしっかりと伏線を回収し、ラストへ畳み掛ける展開となる。

ヘリで逃げようとしたカリーとをヴェローナが射殺する。

そして、ヴェローナの後を追ってヘリに乗り込むチェリオス。

ここで、ヴェローナを倒して解毒剤を手に入れ、ハッピーエンドで終わるのが定石だ。

しかし、この映画は違う!

なんと上空からヴェローナを道連れでダイブするのだ!

えっ、チェリオスはちゃっかりヘリに乗る前にパラシュートでも付けたか?と想像する。

落ちる途中でヴェローナの首をへし折り、一つ目の目的を果たす。

しかし、どんどん落ちる。

「早くパラシュートを!」と思うのだが、チェリオスは恋人へ電話するのだった。

そう、パラシュートなんて付けてないのだ。

じゃ、運よく池に落ちる?

今までご都合主義でやってきたのに、最後は超リアルだ。

車に落ちて、即死・・・

と、思われたが、まぶたが動き、心臓の鼓動が聞こえ、終幕する。

さすがにやり過ぎだが、何も考えずにヘリから飛ぶクレイジーさが余韻を残し、「生き返ってもアリだな」と妙に納得してしまう映画だ(笑)

 

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