※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

血も涙もない学校教師に、生徒達が団結して戦争を挑む物語が『ぼくらの七日間戦争』だ。

現在のゆとり教育では考えられないような管理教育が描かれており、そりゃ反発したくなるだろうという共感が得られる。

わかりやすく「悪い教師」を表現したのが成功のポイントだと思われる。

少しでも遅刻したら正座、生徒がいない教室での荷物検査、天然パーマにもいちゃもんをつける、などなど。

徹底的に憎まれる教師を描くことで、主人公たち少年・少女への共感、応援が生まれるのだ。

 

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宮沢りえのオーラが凄い

当時、大人気だった宮沢りえが主人公であることも人気に火を付けた。

登場人物のほとんどが同じ年齢であるのに、宮沢りえだけ別格のオーラを放っている。

他の登場人物がダメというのではない。みんな素晴らしい演技をみせてくれる。

しかし、やはり宮沢りえだけ存在感が圧倒的なのだ。

こうれはもう、持って生まれた性質なのであろう。

 

教師役も素晴らしい

教師役では大地康雄、佐野史郎 、倉田保昭、笹野高史などが完璧に嫌な教師を演じる。

とくに大地康雄は素晴らしい。

「こんな教師がいたら絶対に嫌だ」というキャラ作りをしている。

また、佐野史郎が演じるサイコパス的な教師役もよい。

生徒がいない間に持ち物検査をするなんて、かなり危ない人物だ。

そして、唯一生徒達の味方をするのが賀来千香子が演じる英語教師だ。

生徒達に差し入れを持っていったり、「こんな先生いたらいいなぁ~」をしっかり演じている。

 

戦車の登場、そして花火

生徒達が立て籠もる廃工場。

ここで、生徒達で共同生活を送るのだが、青春を満喫して楽しそうである。

皆で料理を作ったり、部活の練習をしたり、時にはケンカをしたり。

活き活きしているのだ。

この廃工場がみつかり、先生や警官が突入すると、色々な仕掛けで対抗する。

その中でぶっ飛ぶのが『戦車』だ。

なんと、この廃工場には戦車があったのだ。

それを機械に強い少年が動かせるようにして、戦力にしてしまうのだ。

これには先生もぶっ飛ぶ。

生徒達の団結力で戦いは勝つのであった。

そして、最後・・・

戦車の大砲は花火を上げる。

もう、花火大会くらいの勢いで上げる。

しかも、仕掛け花火まである。

戦車を動かすのは、まぁ多目にみてよいだろう。

しかし、花火職人が生徒の中にいたのか?(笑)

このぶっ飛んだ演出で終幕するのである。

※ちなみに、後半で「ぶっ飛ぶ」という表現を多用したが、宮沢りえの流行語である。(笑)

 

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