※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンが余命6か月という設定で、この映画はすでに成功している。

2人の深みある演技は説明するまでもなく、完璧なキャスティングと言えるだろう。

そして、一人は大金持ちだが家族はボロボロ。もう一人は金はないが家族は幸せという設定。

この対極にいる者同士が人生の最後にみせる結論は何か?

最後まで目が離せなくなってしまうのである。

 

あらすじ

2人は病室でたまたま隣になる。

金持ちそうなジャック・ニコルソンには、仕事関係者が病室に来る。

それは、お見舞いというよりはビジネス的な都合だ。

一方モーガン・フリーマンは家族が付き添って看病してくれている。

ただ、ジャック・ニコルソンも犠牲を払ったうえで自ら選んだ道。

どっちが良い?悪い?とは判断はできないのである。

そんな中、モーガン・フリーマンは人生を見つめ直し、やりたかったリストを眺める。

しかし、残念なことに2人とも余命半年と医師に宣告されてしまうのだった。

余命を宣告された者同士、これも何かの縁と、関係がいっきに近づいていくのだった。

 

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やりたい事リスト

モーガン・フリーマンの『やりたい事リスト』をみたジャック・ニコルソンは、それを実行しようと提案する。

ジャック・ニコルソンには余るほどのお金があり、2人で『やりたい事リスト』を共有し、悔いのない最後を迎えようと考えたのだ。

この『やりたい事リスト』を実践する形でストーリーは進んでいく。

とにかくお金を持っているジャック・ニコルソンは、ほとんどの事が出来てしまう。

これは、ある意味羨ましい(笑)

 

最後は家族が1番と気づく

やりたい事をどんどんこなしていった2人だが、モーガン・フリーマンが最後に選んだのは『家族』だった。

そして、それをジャック・ニコルソンにも提案するのである。

疎遠になっている娘との関係修復だ。

しかし、それを強引に進めるモーガン・フリーマンに対して、ジャック・ニコルソンは怒り、2人の関係も崩れていくのだった・・・

 

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最高の人生の見つけ方のラスト

亀裂が入った2人だったが、モーガン・フリーマンが倒れたことにより、急展開を迎える。

強引に娘に会せようとしたことを謝罪し、残りの『やりたい事リスト』を託しモーガン・フリーマンは静かに息を引き取るのである。

リストの中には「世界一の美女にキスをする」というのが残されていた。

中盤の飛行機の中で女性に手をだすジャック・ニコルソンが描かれており、どんな手を使って世界一の女性を手に入れるのか?ここに注目するのである。

しかし、それは何と娘に会いに行くことで実現するのである。

実は、娘は子供を産んでいて、つまり孫娘がいたのだ。

「世界一の美女にキスをする」つまり孫娘にキスをすることで、娘との和解とリストを達成したのだった。

そして、ジャック・ニコルソンも静かに息を引き取り、2人の遺灰が入った缶を秘書のトーマスがエベレストの頂上に埋葬して終幕。

(ちなみにエベレストに私物を置くのは違法とか言う人もいるみたいだが、どうでもいい^^)

家族に囲まれて幸せそうだったモーガン・フリーマンの対極だったジャック・ニコルソンだったが、実は家族のように思ってくれる優しい秘書がいた、という最高の終わり方だ。

冒頭で雪山に上っていたのはトーマスだったのだ。

エベレストは命の危険もある世界最高峰の山だ。主人が死んだ今、そういった約束は本来守る必要はないのである。

この見事な「どんでん返し」によって、感動の波はさらに大きく広がっていくのである。

2人の大俳優を最高の形で演出させた監督ロブ・ライナーにも拍手を送りたい。

 

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