※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

ミスが続いている弁護士の宝生エミ(深津絵理)は、次の裁判こそ勝たなければならない状態だ。

そんなエミが抱えている事件の内容は、妻殺しの容疑で逮捕された矢部五郎(KAN)の弁護。

ちなみにKANは「愛は勝つ」のKANさん(笑)最初全然気づかなくて「なんか見たことある人だけど誰だっけ?」とびっくりした。

矢部五郎は無実を主張するのだが、アリバイがない。

そこで、事件当日矢部五郎が宿泊していたホテルを訪れるエミ。

すると、意外な証拠を発見するのであった。

 

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なぜシナモンが幽霊と関係あるのか?

矢部五郎は事件当日、ホテルで金縛りにあい動けなかったと主張する。

それを確かめるべく矢部が宿泊した部屋に入ると、さぁ大変。

落武者の幽霊(西田敏行)が見えるではないか!

落武者は更科六兵衛と名乗り、生前の無念(事実とは異なる謀反)によって成仏できないでいるのだった。

矢部五郎のことを聞くと覚えており、証言してくれるという流れになるのであった(笑)

ただし、幽霊である更科六兵衛は特定の人にしか見えないのである。

見える人を集め、条件を絞り込んでいくエミ。

すると、3つの条件がわかったのである。

①最近ツイてない人

②最近身近に死を感じた人

③シナモンが好きな人

 

最初の2つは何となくわかるが、最後のシナモンは何なのだ(笑)

と、思っていたら、シナモンも意外と霊的な意味があったのである。

物語の中でエミは「シナモンは霊的なモノに敏感になる力を持っているスパイス」と解説する。

調べてみると、シナモンは魔除けやヒーリング効果がると伝えられているそうだ。

という事で、シナモンにも一応納得のいく理由があるのである。

 

 

深津絵里が可愛い!

この作品の魅力は落武者の幽霊と深津絵里のコントラストであろう。

頑張って空回りしてしまう冒頭や、西田敏行とのやり取りなど、とってもキュートに描かれている。

いつもおでこが出ているイメージだが、本作の髪型はとても可愛いと思う。

また、ラストで父を感じるシーンなど、笑いと涙が似合う女優さんである。

 

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阿部寛がコメディ担当

主人公エミの上司である速水悠(阿部寛)も最高だ。

日が暮れないと姿を現せない更科六兵衛。

裁判が開始し、後2時間経たないと日が暮れない時、時間稼ぎに翻弄するエミと速水。

そんな中、何やらアイディアが閃いたらしい速水。

そこで、いきなり始めたのが最近習いだしたタップダンス。

これで2時間持たせようとするのである。

しかし、当然5秒くらいで疲れてしまう。

このシーンは声を出して笑ってしまった。

また、糖尿病の悪化であっけなく亡くなり、すぐに幽霊として登場したり、本作のコメディ要素を支えるキャラクターである。

 

小日向文世の死神的なキャラも良い

物語の中盤から、更科六兵衛を連れ戻す為に現れる死神のようなキャラが段田譲治(小日向文世)だ。

白いスーツでめちゃくちゃカッコイイ。

恐らくモチーフは『コンスタンティン』のルシファーだと思われる。

映画「コンスタンティン」の感想・ネタバレ(82点)ガブリエルの目的と、チャズのラストについて

また、フランク・キャプラ監督の映画が好きという「センス」も放り込んでくる。

この辺は三谷幸喜監督自身の趣味ではないか?(笑)

 

エンドロールの心霊写真

エンドロールに心霊写真を出すアイディアはお見事!

その後の様子などが、更科六兵衛と共に心霊写真で表現されるのだ。

エミと恋人だった工藤万亀夫(木下隆行)が結婚したり、赤ちゃんが生まれたり。

その赤ちゃんをまるで祖父のように可愛がったり、写真の中で物語を展開するのだ。

こういったアイディアは流石の一言。

テーマがテーマなだけに、最初から「コメディ」として観れば、時間を忘れるほど楽しめる作品である。

 

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