※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

自然災害パニック映画で『2012』を超えるのは非常に難しいと思われる。

それは、もちろん映像面もそうだが、『2012』の問題提起がただの自然災害映画ではないのである。

3年後に大規模自然災害が起こると知って、どう頑張っても最大40万人しか救えない状況だったら、国はどう動く?

その仮想的な答えが『2012』にはある。

まず、天変地異に耐えられる(箱舟)船型シェルターの建築が進められる。

ただし、その費用は国だけではまかなえない為、各国の富裕層に頼ることになる。

そして、富裕層は資金を提供する代わりに船型シェルターに乗れる権利を得られるわけだ。

つまり、船型シェルターに融資したものが乗車券であるパスポートをもらえるのだ。

では、残りの席はどうやって決めるのか?

各国の政府は・・・

災害が起こるその日まで一般人には知らせないのである。

つまり、一般人は何も対策できずに被害に合うしかないのだ。

この辺がリアルで、思わずゾっとしてしまう。

「パニックにならないように」など、勝手な理由をつけて一般人には知らせないのだ。

もし、実際に同じ状況となったら、この映画と同じことになる可能性が高い。

 

同じような自然災害系であれば『デイ・アフター・トゥモロー』もおすすめだ。

映画「デイ・アフター・トゥモロー」の感想・ネタバレ(83点)温暖化による氷河期を再現したディザスタームービー

 

ただ、地球規模の自然震災という切り口であれば『2012』の方が映像が凄まじい。

 

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脱出、そして脱出の繰り返し

天変地異がはじまると、1つの家族の脱出物語となる。

まずは車で逃げる。

家がどんどん崩れ、道路が崩れ、高層ビルがどんどん倒れていく。

そして、次はプライベートジェットに乗って逃げる。

地面が割れ、町自体が海に飲み込まれるような映像は圧巻だ。

この中盤の脱出劇は、歴史に残るほどの自然災害シーンである。

 

様々な視点

この映画は、様々な人物が登場し、それぞれのドラマを繰り広げる。

政府関係者

一般市民

大きく分けると上記の2つである。

また、政府関係者の中でも「一人でも多く救いたいと願う者」や「リスクを避けて助かろうとする者」などがいる。

また、一般市民では「愛する家族を守ろうとする者」や「お金を使って助かろうとする者」などがいる。

いづれかの登場人物には感情移入するようにキャラ設定をされているので、老若男女、誰がみても共感できるようになっている。

例えば、じたばたせずに運命を受け入れる船上ミュージシャン、そして、最初にこの天変地異に気付いたインドの研究家。

逆に、とにかく助かる為にベストを尽くす父。または、逃げずに市民を最後まで守る大統領。

こういった、様々な視点を描くことで、どれかの人物には必ず共感できるようになっている。

 

地球規模の自然災害の可能性は?

可能性は低いが地球規模の自然災害は十分起こり得る。

そろそろ本気でこの問題に取り組まないと映画のように遅くなるよ、と監督であるローランエメリッヒは伝えている。

全員助かる為には何を準備すべきか?

また、政府の対応はどうなるのか?映画のように黙ってしまうのか?

こういった事を考える時期にきているのかもしれない。

自然災害は本当に突然襲ってくる。

こういった対策をしていて損するこはないので、個人でも行っていきたいものである。

 

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