※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
ボクが小さい頃、1984年のオリジナル版のベストキットはよくテレビで放映されていた。
それをビデオテープで録画し、何度も観た記憶がある。
ダニエルとミヤギさんの出会い。
ワックスをかける変な修行が、実は空手の動きをマスターする為の練習だったとは、サスペンスの「どんでん返し」以上の衝撃だ。
当時はジャッキー・チェンも大人気で、超人的な運動神経のジャッキーに比べると、非常に地味に思えるのがベストキッド。
そんなジャッキー作品とは対極だが、独特の雰囲気があり、派手なアクションはないのだが、なぜか引き込まれてしまうのである。
しかし、それが逆にリアルで、小学校低学年だったボクは、むしろダニエルを応援したくなったのである。
当時はテレビ放送を録画したジャッキーの「プロジェクトA」と「ベスト・キッド」を交互に観ていたものだ(笑)
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そんなベスト・キッドが時を超えて、当時比較していたジャッキーが師匠として登場するのだから面白い。
しかも、主人公はウィル・スミスの息子ジェイデン・スミス。
ベスト・キッドは、あのB級感がよかったのに、これじゃ大作映画だ(笑)
ジャッキーもいよいよ『師匠』というポジションとなり、時代の流れを痛烈に感じるのである。
オリジナル版よりエンターテイメント性を重視
1984年のオリジナル版とは全然違う作りになっていて、『リメイク』と呼ぶには違和感を感じるほど別モノだ。
しかし、それでも面白いのは『人種の違う弟子と師匠が、変な練習して成長する』という脚本が、人々の心を打つからであろう。
つまり、『人種の違う弟子と師匠が、変な練習して成長する』という特許を取り入れれば、どんなストーリーでも面白くなってしまうのである。
オリジナル版は、どちらかというと『静』。
リメイク版は、『動』である。
静かな雰囲気の中で、いざとなったときに力を出すミヤギさん。
それに対して、ジャッキーは見せ場が多い。
この違いが、結構評価をわけると思う。
(この独特の雰囲気は、ジャッキーには出せない味だ)
オリジナル版は、物静かな師匠の設定なので、全体的に静かで独特の雰囲気だ。
しかしリメイク版は、ジャッキーの動きによって、ダイナミックなスケールで描かれている。
好みの問題だが、落ち着いた中にも、鋭い刃が見え隠れするオリジナル版の方が、ボクはやっぱり好きだ。
エンターテイメント性の強いリメイク版の方が、もちろん万人受けする作りで飽きないのも確かだが・・・
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