※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
経済が崩壊し、犯罪が増加するアメリカにおいて仰天するような政策が発表される。
それは、年に1日12時間だけ全ての犯罪が合法化されるというものだ。
つまり、12時間だけどんな犯罪でもしてよいのである。
この苦肉の策により、なんと犯罪率と失業率が1%未満になってしまうから冒頭からコメディ全開である。
そして1番注目すべき事は、経済が回復することであろう。
つまり、この政策「パージ」よって自分の身を守れない人(低所得者・ホームレス)は、どんどん始末されてしまうわけである。
これにより社会保障費が削減され、経済が回復するカラクリなのだ。
この様に、とんでもない政策であるパージ。
強い者が弱い者を狩るという、なんとも不条理な設定なのである。
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いらいらさせ過ぎ(笑)
『パージ』では意図的に視聴者をいらいらさせる(笑)
勝手にセキュリティシステムをいじりホームレスを侵入させる息子チャーリー。
人形型ロボットを作るのが趣味であり、それはもちろんチャイルド・プレイのパロディである。
また、娘のゾーイはすぐに勝手にどっか行ってしまう。
とんでもないピンチを向かえ、家族がまとまらなければならない時に、1人ですぐにどっか行ってしまうのだ。
このいらいら感が半端ではない(笑)
ただ、今回は家の中ということで、こういった要素がないとハラハラドキドキ感を出せないので仕方ないのである。
この『パージ』のアイディアであれば、家の中という限定空間では少しもったいない気がする。
せっかくのアイディアが、ただのホームパニック映画となってしまっている。
やはり、外でどんちゃん騒ぎをした方がこのアイディアを活かせるのではないだろうか?
ラストの隣人の手慣れた感がコメディ
ホームレスを匿っていたことから、主人公宅に侵入を開始するパージャー達。
リーダーのサイコっぽいキャラはまずまず。
ただ、取り巻きの女性サイコキャラはどうだ?
っていうか、あれだけ余裕満々だったパージャー達が弱すぎて笑えてしまう。
そして、ご近所さんにあっさり始末されてしまうのだ。
冒頭で普通のご近所さんという感じだったが、なんか手練れという演出。
しかも、逆に捕まってしまうと「さっさとやりな!」というプロ意識。
さすがに、年に1回しかないパージで、普通の近所のおばさんがここまでプロっぽくなるか?とラストのリアリティのなさにはゲンナリしてしまう。
っていうか、全ての犯罪が合法化される中、殺し合いしかしないのも違和感しかない。
また、万全のセキュリティシステムのセールスをしていて、簡単に入られてしまう間抜けさも微笑ましい。
映画なので矛盾の追求をするのは野暮だが、どう考えても辻褄が合わない矛盾はやはり気持ちのよいものではない。
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