※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

鏡にまつわるホラー作品ということで、この設定だけでちょっと怖い。

すでにタイトルでネタバレとなっているが、鏡に住む何者かが人間に危害を加えていく内容だ。

主人公ベン・カーソン(キーファー・サザーランド)は拳銃の誤射によって警察官を辞め、職を探している状況であった。

その事が原因なのか?元々なのか?アルコール中毒であり、家族とも離れて暮らしており、妹の家に居候している身であった。

そんな中、夜間警備の仕事に採用される。

その場所が、廃虚で薄気味悪い巨大なショッピングセンター「メイフラワー」。

このメイフラワーがなぜ廃墟になったのかというと、大火事となってしまい多数の死者を出したからである。

そして、保険の問題がまだ解決していないので、取り壊すこともできず、現状を維持する必要があるのだ。

そこで、24時間の警備が必要なのであった。

主人公ベンが夜間のメイフラワーを見回ると、様々な怪奇現象が起こるのである。

 

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怖い!グロい!だけど内容は・・・

夜間の廃墟、そして巨大な鏡ということで、ホラー好きな方にとってはたまらない設定だと思われる。

また、鏡の中の何者かがターゲットとなる人間を始末するシーンも怖くてグロい。

特に主人公ベンの妹が浴槽で口を裂かれて虐殺されるシーンはトラウマモノである。

この様に要点は押さえているのだが、いかんせん肝心の鏡の中の世界がわかりにくい。

「エシィカー」という人物がキーになるのだが、この人物が悪魔憑きで生まれ、その治療の為に鏡が利用されたのであった。

つまりエシィカーの悪霊を鏡に閉じ込めたのだ。

そして、その悪霊は再び鏡の外に出たいがためにエシィカーを探せと要求するのであった。

ベンの家族に危険が迫るなか、なんとかエシィカーを探し出す。

エシィカーは鏡のない場所である聖アウグスティヌス修道院にいるのであった。

ここ、ちょっと酷い(笑)

自分の家族の為に、もう一度エシィカーに悪霊を憑かせようとするのだ。

「おいおい、主人公がそんなことしていいのか?」とラストに来て心が離れていく。

 

ラストで納得、主人公が酷い理由

強引にエシィカーを引き連れ、メイフラワーの鏡の間に入れるベン。

エシィカーは、すでにか弱い老婆だ。

まったく酷いことをする主人公だ。

しかし、ここで心を離しておくことが重要だったのだ。

なぜなら、ラストで今度はベンが鏡の世界に入るからである。

つまり、バッドエンドなのである。

強引にエシィカーを座らせたことで、このバッドエンドに耐えれる設計なのである。

ただ、その後エシィカーはどうなったのか?詳しい描写はない。

破裂したようなシーンがあるが、悪霊はどうなってしまったのか?

修道院にいたエシィカーの力によって、自分の身を挺して除霊したのかもしれない。

あのまま鏡の世界で生きるしかないベンが後味をさらに悪くして、爽快にはならないホラー映画という位置づけである。

 

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