※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

禁止されている実験にて、サメに知能を与えてしまったらどうなるか?

今ではAI(人口知能)との戦いが注目されているが、凶暴なサメが知能を持ったらとにかくヤバい。

人間の考えていることを先回りして襲ってくるのである。

そして、この映画の良い点は、序盤からエンジン全開でサメの恐怖が味わえる点だろう。

退屈な所はほとんどない。

冒頭のサメの説明もテンポよく、サミュエル・L・ジャクソンも手伝ってダルさもない。

サメ系映画の場合、サメのマンネリ化を防ぐために前半は抑え気味となり退屈が続くものだが『ディープブルー』はその辺のアイディアもよく考えられている。

例えば、急に緊急の呼び出しがあったと思ったら、誕生日のサプライズであったり、サメを使わずにうまく序盤からハラハラドキドキさせてくれるのである。

 

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誰が犠牲になるのか?予測できない

ディープブルー最大の見どころは、誰が犠牲になるのか予測ができない点である。

例えばサミュエル・L・ジャクソン。

彼は物語の中でサメの研究のスポンサー的な立場であり、冒険家&心強い人物という印象を何度も植えつけるシーンがある。

過去にアルプスに登山に行った際、チーム6名を助けたというエピソードが回想される。

また、サミュエル・L・ジャクソン自身、知名度がありこの時はすでに大スターである。

だからこそ、サミュエルが全員を救うような活躍をするのだと誰もが予測するはずだ。

しかし、仲間を鼓舞する最中、実にあっけなくサメの犠牲となる。

この予測不能の展開により、物語にどんどん引き込まれていくのである。

 

コックのシャーマンが生き残る意外性

舞台となるサメの研究所アクアティアのコック(料理人)をしているシャーマン。

サメの研究などにほとんど関与していない、いわば脇役中の脇役である。

物語の中盤でサメがいよいよ襲う展開となるのだが、普通のホラー映画であれば、こういった脇役が見本のように犠牲になる。

サメの凶暴性や、知性を視聴者に説明するのである。

そして、シャーマンがターゲットとしてロックオンされる流れとなる。

こういった展開の場合、100%やられるものである。

しかし、シャーマンは助かる。

というか、やっつける。

なんだ!この意外性は!

しかも、最後のラスボス的なサメもシャーマンが始末するのである。

本命であったヒロインがやられ、脇役中の脇役が大活躍する超どんでん返し。

一言でいうと、これがディープブルーの魅力であろう。

コックが強いなんてまるでワンピースのサンジだ(笑)

 

ホラーのようでサスペンス

この様に、誰が生き残るのは予測不能な展開が最大の魅力である。

ホラー的な恐怖もしっかり押さえており、最後は誰が助かるのか?というサスペンス的要素も入ってくる。

途中から、誰が生き残るのか?を推理する映画に切り替わるようだ(笑)

そして、大迫力の水中アクションシーンもてんこ盛り。

サメによるパニックアクションをしっかり押さえ、展開が読めないサバイバルに突入する流れは、この手のジャンルの見本となるであろう。

1999年の映画だが、恐らく10年後も新しく感じる作品だと思う。

映像もストーリーも非常に見ごたえのある名作パニック映画である。

 

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