※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
巨大な宇宙船がロシアのチェルタノヴァに落ちてきた!
果たしてその目的は?!
『アトラクション 制圧』は上記の謎を解いていく物語である。
また、本作は『第9地区』のコンピュータグラフィックスを担当したチームが作っている。
その映像技術はさすがの一言。
冒頭で巨大な宇宙船が落ちてくるシーンは大迫力だ。
また、宇宙船のデザインも美しい!
その美しい巨大宇宙船がロシアの高層マンションをガンガン破壊しながら墜落するのだ。
開始10分程度で、これだけの映像を見せられては期待してしまう。
果たして、その後の内容はどうなるのか?
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宇宙人の設定が微妙
主人公グループは、うまく宇宙船付近まで近づくことができたのだが、そこで、宇宙服を着た宇宙人と遭遇する。
主人公のイリーナ・スタルシェンバウムはマンションから落ちそうになる所を宇宙人に助けてもらうのだ。
しかし、他のメンバーや彼氏が銃で撃ち、宇宙人はマンションから落下する。
落下によって宇宙服が脱げてしまった宇宙人は一先ず隠れるのであった。
宇宙服を手に入れた主人公グループは、とりあえずアジトに戻る。
宇宙人に助けてもらった主人公イリーナは、再度一人で宇宙人に会いにいく。
そこで見た宇宙人は人間と同じ容姿だったのである。
そして、ここから失速する(笑)
やっぱ、宇宙人が人間と同じ容姿というのは無理がある。
しかも、味覚も同じ。
ということで、中盤くらいからラブストーローになっていくのである。
そして、宇宙人を愛してしまった主人公イリーナに対して、彼氏が嫉妬をしてしまい、住民を煽動し宇宙人を倒しにいくという話だ。
彼氏の設定が変わり過ぎ
主人公イリーナには彼氏がいるのだが、一応不良の設定だが中々いい奴に冒頭では描かれている。
支給品を取り合う市民と警官との間に入り、騒ぎを収めようと頑張ったり、「いい奴」に描かれている。
しかし、主人公が宇宙人に仲良くしだしてから豹変する。
そりゃそうだ、宇宙船の墜落で親友を亡くしてしまい、その敵討ちに協力していたのだから。
その敵討ちの相手(宇宙人)と恋に落ちていたら、そりゃキレる(笑)
宇宙人とのバトル映画ではない
この様に、宇宙人との銃撃戦などは一切ない。
逆に、彼女を宇宙人に取られて嫉妬をする男の復讐劇と受け止めることもできる(笑)
でも、やはり宇宙人も墜落の時にそうとう人間をやっちゃっているからなぁ・・・
なんか、登場人物全員に対してあまり共感できないのだ。
主人公のイリーナも親友そっちのけで彼氏といちゃちゃするし、かと思えば素敵な宇宙人に惚れてしまう。
そうかと思えば、都合のいいときだけ父の名を出し利用する。
唯一共感できるのが、ラストの宇宙船の人工知能だろう。
この宇宙船の人工知能が人間の愚かさを説くのが救いだ。
むしろ、その為に登場人物に対して共感させないようにしていたのではないか?と思ってしまうほどである。
宇宙人とのバトルを期待する方にはおすすめできないが、少し変わったSF映画を楽しみたい方にはおすすめしたい。
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