※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

どんな作品でも、主人公が特徴あるアイテムを使うと引き込まれるし、記憶にも残りやすくなる。

グーニーズのマイキーなら『吸入器』、メンインブラックなら『サングラス』、ドラえもんなら『タケコプター』(笑)

そして、このイコライザーでは『腕時計』である。

デンゼルワシントンは、戦う前にこの腕時計で時間を決めるのだ。

これがめちゃくちゃカッコイイ。

この映画は何の予備知識も持たず、アクション映画だとも知らずに観たのだが、最初の戦闘シーンの衝撃は凄まじかった。

なぜなら、デンゼルワシントンは結構な年齢。

万一、戦うにしても爆弾とか、仕掛けを使って頭脳戦で戦うものだと思っていた。

腕時計を気にするのも、そういった何か仕掛け的なものだと予測したら、全然違った(笑)

なんと、倒す時間を決めていたのである。

これは何を意味するか?

「勝つ事が決まっている」のである。

 

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どんな動きをして、どんなアイテムを使い、どんな順序で敵を倒すのか?

すべて完璧に計算し、その秒数を決めているのだ。

そして戦闘が始まると、キレッキレのアクションで敵を倒していくデンゼルワシントン。

サスペンスや、ドラマのイメージが強いデンゼルワシントン。「まさかこんなキレッキレのアクションが出来るなんて」という固定概念がぶっ壊れ、そこからはどっぷり映画の世界に入ってしまう。

しかも、敵のリーダー格を「いたぶりながら」始末するのが良い(笑)

そう、憎たらしいリーダー格の敵は、ゆっくりいたぶりながら始末するのだ。これは観ている者が最も望むことではないか?(笑)

「自分の手でやっつけたい!」と視聴者に思わせるような悪者を用意して、それを視聴者が望む形で主人公がやっける、というのがアクション映画の最高の形であろう。

それを、しっかりやってくれている所が凄い。

さらに、それがバリバリの若者ではなく、中高年のおじさんというのが最高だ。

また『武器』は用意しないという美学、そして、最初にフェアな条件を出すという紳士的な解決方法。

こういった『自分へのルール』があることで、余裕感や主人公の哲学にどんどん引き込まれていくのである。

また、今回の事件のきっかけである「困っている人を見過ごせない」というシンプルな動機も最高だ。

 

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あらすじと感想

ホームセンターで働く主人公ロバート・マッコール(デンゼル・ワシントン)。

誰からも慕われ、知的で優しそうな外見である。

そんなロバートは、夜寝つけない時は近所のカフェに行き読書をする習慣がある。

そこで出会った少女娼婦アリーナを救う為、ロシアンマフィアと戦うことになる。

9800ドルでアリーナから手を引かせようとするロバート。

戦う前にフェアな要求をするのである。

しかし、マフィアは当然断る。

そして、腕時計で時間をセットし、5人を19秒で始末してしまうのである。

しかも、武器らしい武器は何も持たず、その場にある物だけで倒していくのだ。

その事件がきっかけでロシアンマフィアとの全面戦争となる。

しかし、ロバートは圧倒的な戦力で、ついでのようにロシアンマフィアを壊滅させてしまうのだ。

ストーリー的にはたったこれだけなのだが、圧倒的な強さ、そして圧倒的な知能に魅せられていく。

また、冒頭でアリーナに「目にでてる、奥さんを失った悲しみではなく、途方にくれている様子が・・・」と言われるシーンがある。

アクション映画なのに、こういった目だけの演技で主人公の闇の部分を表現できるデンゼルワシントンって本当に凄いと思う。

普通なら回想シーンに逃げるのだが、それをしないことで主人公のキャラを完璧に演出している。

 

ロバート・マッコールというキャラクターは、今までになかったような新しいヒーロー層であり、デンゼルワシントンと同年代の方は内容どうあれ、きっと楽しめるはずだ。

そして、部下への接し方なども恐らく優しくなるであろう(笑)

 

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