※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
20世紀最大のチャリティーコンサート「ライブエイド」。
その中で最高のパフォーマンスを披露したのがクイーンである。
実際の映像をみればわかるが、圧巻のステージだ。
U2・ワム・エルトンジョン・デヴィット・ボウイなどなど、世界を代表するミュージシャンの中でも、このクイーンのライブパフォーマンスは伝説的となっている。
それを忠実に現代に再現したのが「ボヘミアン・ラプソディ」なのだ。
もちろんバンドの結成からストーリーとなっていて、こちらも面白い。
フレディ・マーキュリーの栄光や苦悩が描かれ、ファンではない人でも楽しめるように設計されている。
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クイーンを知らなくても面白いストーリー展開
こういうアーティストの伝記的な映画って、興味がない人にとってどうでも良い映画になりがちだ。
しかし、今回の「ボヘミアン・ラプソディ」は違う。
フレディ・マーキュリーの人生をほぼ忠実に再現しているが、彼の人生があまりにもドラマチックなのだ。
つまり、フィクション映画の主人公のような人生を歩んできたのである。
成功を望む
↓
小さい成功の連続
↓
壁を乗り越え大きな成功を手に入れる
↓
しかし、大きな苦悩が待ち受ける
↓
絶望的な状況になる
↓
それも乗り越え、大きな成功を手に入れる
フレディの成功は、いかにも映画の主人公のようなので、クイーンの曲など知らなくても問題ないのである。
絶望後のフレディ(ネタばれ)
音楽がどんどん評価され、トップアーティストになったクイーン。
しかし、フレディはある悩みに襲われる。
それは、女性を愛せなくなってくるという悩みだ。
つまり、ゲイということである。
やがて、ゲイ仲間とドラッグなどに溺れてしまう・・・
さらに運悪くHIVに感染してしまうことに・・・
自分の才能に溺れ、怠慢になりつつ、ついにはソロで活動することになってしまう。
まさにどん底だ・・・
そんなバンド仲間とも疎遠になりつつある中、最大規模のチャリティーコンサートが開催されることになる。
自分の原点は音楽であり、クイーンこそがライフワークだと気づき参加を決意するのである。
魂の浄化
HIVに感染し、死期を悟るフレディにとって、自分を究極に表現できる場所がステージなのである。
目の前に広がる観客のパワー。
それを跳ね返すほどのパワーをみせるフレディ。
ライブエイドのパフォーマンスはとにかく圧巻なのである。
自分の命を振り絞って歌う、そんなフレディの姿に誰もが感動を覚えることだろう。
ちなみに、映画の中ではライブエイドの前に自身がHIVだとメンバーに打ち明ける。
しかし、実際はライブ後に打ち明けたという逸話がある。
最後にクイーンとして一つになる為の映画的な演出だと思うが、これにより冷めてしまったファンも多かったようだ。
これ以外は忠実に再現していたので残念ということらしい。
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