※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
本日紹介する作品はアイルランドの巨匠、ジム・シェリダンが監督を務めた「ローズの秘密の頁」であります。
自分の赤子を殺した罪に問われ、精神障害者として精神病院に40年もの長きに渡り収容され続けるローズは、一貫して罪を否定してきました。
その病院の取り壊しが決まる中、患者達の診察に訪れた精神科医のグリーンは、ローズから無実の訴えを聞かされるうちに彼女に興味を抱くようになります。
そう!ローズには40年もの間、隠し続けてきた秘密があったのです…
ローズ役はヴァネッサ・レッドグレイヴと若き日のローズを演じたルーニー・マーラーのダブル主演、精神科医のグリーンを演じたのはエリック・バナというなかなの布陣であります。
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物語はローズが精神病院に収容されている現代と、事件があった40年前の回想で描かれていきます。
40年前の舞台となったのは、ナチスドイツの勢力が拡大し戦争の足音が聞こえてきたアイルランドの田舎町であります。
田舎町に引っ越してきたローズは、偶然、神父のゴーントに出会います。
ローズはとても美しく蠱惑的であり、ゴーントは神父であるにも関わらず彼女に夢中になります。
このゴーントの嫉妬がローズの人生を阿鼻叫喚へと導くのでした。
悲惨過ぎる人生
はっきり申しましょう。
ローズの人生は悲惨過ぎます。
のちに運命の邂逅を果たし夫となるマイケルの子どもを身籠ったというのに、神父の密告が原因でIRAによりマイケルは殺されてしまいます。
また、必死の思いで我が子を産んだというのに、赤子を取り上げられ、電気ショックで記憶を奪われた挙句に赤子殺しの罪まで着せられてしまいます。
彼女の人生とは何だったのでしょうか…
でもね、一応ハッピーエンドで終わるんです。
実は、精神科医グリーンは、なんと40年前にローズがそのお腹を痛めた子どもだったんですよ!
きっと二人は肩を寄せ合い、失われた過去を取り戻すべく優しい時間を過ごすことでしょう。
この映画は賛否が分かれるようですが、個人的には97点をあげたいと思います。
あと、レビューを見ると、結構な割合の人が物語の中盤でこのオチは分かったとありました。
でも、この不詳ハックフィン、エンディングへと収束していく最終章の場面でようやく“もしや!?”と気がついたんですね。
私が鈍いかどうかは、是非ご自分の目で確かめていただければと思います。
そして、どうしても気になることがありました。
昔、マネーの虎という番組にソフトオンデマンド社長の高橋がなりという人が出演していました。
途中から精神科医のグリーンが、高橋がなりにしか見えなくなってしまったんです(涙)
シリアスな映画だったのに…
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