※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。
元イギリス陸軍特殊部隊(通称SAS)だったラナルフ・ファインズが書いた冒険小説を元にしている『キラーエリート』。
冒頭で「実話を元にしている」となっているが、少し設定に無理があるシーンが多々ある。
恐らく5%くらい実話で、残りはフィクションなのかもしれない(笑)
そんな『キラーエリート』だが、まず豪華出演者に目を奪われる。
ジェイソン・ステイサム
ロバート・デ・ニーロ
クライブ・オーウェン
ドミニク・パーセル
などなど、「男祭り」って感じで出演者だけでワクワクしてしまう(笑)
そして、ストーリーもなかなか面白い。
いつものジェイソン・ステイサム主演映画のようにシンプル感はなく、少し複雑なそれぞれの関係性がある。
主人公グループの暗殺集団
依頼者であるオマーン族長グループ
ターゲットである元SAS
そして、元SASを守る秘密結社フェザーメン
さらにイギリス政府
これらの組織が、お互い駆け引きをしながらそれぞの目的の為に戦うという展開となる。
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不可能なミッション(無理ゲー)を依頼される主人公
主人公ダニー(ジェイソン・ステイサム)は傭兵兼殺し屋であったが、ターゲットの家族(子供)などを気にするようになり仕事から足を洗う。
数年後、穏やかな生活を送っていたダニーであったが、1枚のポラロイド写真が郵便で届く。
その写真には、かつてのパートナーであり師匠でもあるハンター(ロバート・デ・ニーロ)の姿が。
ハンターはオマーン族長イッサの依頼を受けたがしくじってしまったのであった。
その依頼とは、かつてSASに3人の息子を殺された復讐であった。
ただ、あからさまな復讐ではまた報復されてしまい、4人目の息子の命も危なくなってしまう。
よって、事故にみせかけ始末するように依頼するのであった。
しかも、息子を始末したことを自白させて・・・
この依頼をハンターがしくじり、ダニーに依頼することとなったのだ。
この仕事が成功するまでハンターは拘束される。
ダニーは、ハンターの為にこの依頼(無理ゲー)を受けるのであった。
プリズンブレイクのドミニク・パーセルが渋い
この依頼には仲間が必要となり、元傭兵仲間2人を呼び寄せる。
その一人がデイヴィスである。
見るからに80年代風で渋い。
そして、このデイヴィス役はプリズンブレイクのリンカーンで大ブレイクしたドミニク・パーセル。
このドミニク・パーセルが結構活躍するからちょっと嬉しくなってしまう(笑)
仕事は見事にこなすが、どうやら逃げるのがヘタらしい。
最後はトラックに跳ねられあっけなくフェードアウト。
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ロバート・デ・ニーロにも見せ場がある
冒頭での銃撃戦は『ヒート』を彷彿させるほど味がある。
しかし、オマーン族長に捕まってからはダニーの足をひっぱることになってしまう。
こんなデニーロは観たくない・・・と思っていたら、しっかり見せ場があった。
後半ダニーが一人で敵地に乗り込む時、彼女であるアン・フレーザーを任せる。
その約束を見事に果たし、アンを人質にとってダニーをゆすろうとした黒人代理人を見事にあしらう。
やはりデニーロがいることで、作品がビシッと締まる。
アクションも銃撃戦もまだまだ迫力があり、見事な演技だった。
特殊部隊&傭兵的な80年代アクションが凄い
主人公ダニーのライバルとなるのが、スパイク・ローガン(クライヴ・オーウェン)である。
このスパイクとのアクションが凄い。
何度か戦うシーンになるのだが、元特殊部隊というキャラクターなので、論理的な戦闘を繰り広げていく。
いつものステイサムのアクションとは少し雰囲気が違うように感じるかもしれない。
少し80年代の「本物感」を出す戦いを演出している。
また、ラストでは椅子に繋がれたダニーがとんでもないアクションを行う。
この「本物感のあるアクション」と「エンターテイメント的なアクション」をバランスよく混ぜてあるところが凄い。
椅子に縛られたまま、窓から落ちるシーンはジャッキーチェンのプロジョエクトAの時計台からの落下を彷彿させる(笑)
あれだけリアルな戦闘を描いていたのに、ラストでクレイジーなステイサムを持ってくるセンス。
そして、終わり方も最高だ。
ステイサムと、デニーロと、クライブの3人が砂漠の中で映し出されるシーンは最高。
駆け引きも終わり、お互いが関与しないようにしグレーな感じで終幕する。
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