※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

映画の最後の見せ場であるエンドロール。

終わり方や、終わるタイミング、そのエンドロールに入ったときに流れる音楽。

これにより、映画の余韻を楽しむ最高の一時が過ごせる。

さて、本作『宇宙兄弟』はその余韻が存分に楽しめる。

なぜなら、エンディング曲であるコールドプレイの「Every Teardrop Is A Waterfall」がめちゃくちゃカッコイイからだ。

この曲は、宇宙とか地球とか、壮大なものをイメージさせてくれる素晴らしい曲である。

主人公である2人の兄弟が夢を叶え、一緒に宇宙に飛び立つラストとして本当にマッチしていて素晴らしい。

 

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さて、エンディング曲は置いといて(笑)映画『宇宙兄弟』の内容はどうであろうか?

小栗旬と岡田将生のコンビが主役だが、ん~ん・・・

岡田将生、どうですかね?

原作のイメージは合うかもしれないが、やはり宇宙飛行士って感じではないかな・・・

この辺は商業的にしょうがないことではあるが、こういった作品を観ると、やはりトムハンクスって凄いなと思う。

そして、ラストは「ダイジェストか?」と思うようなハイライト映像になってしまう。

えぇ~、兄弟が揃う瞬間をハイライトにしてしまうのか?原作ファンが1番楽しみにしているシーンではないのか?と思わず落胆してしまう。

ただ、お兄ちゃん役の小栗旬は素晴らしいと思う。

弟の背中を追うという、複雑な役をしっかり演じきっている。

だからこそ、弟の複雑な心境も難しいわけである。

終始ノリノリ過ぎてしまい、こういった内に秘めた兄への心境、心の影の部分をもう少し演出して欲しかった。

 

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あらすじと感想

主人公の南波六太と、弟の日々人は、ある夜虫の観察をしていると謎のUFOを目撃する。

それを見た日々人は「将来、宇宙飛行士になる!」と決意するのだった。

そして、夢を追いかけ続けた日々人は、やがて本当に宇宙飛行士になってしまう。

宇宙飛行士の夢を早々と諦めてしまった兄の六太は、車のデザイン関連の仕事をしていたが上司と喧嘩しクビになる。

再就職も難航する中、なぜかJAXAから手紙が届く。

なんと日々人が六太に内緒で宇宙飛行士選抜試験の書類審査を送っていたのだ。

日々人は「一緒に宇宙飛行士になる」という、兄とした約束を叶えたかったのである。

そして、書類審査に合格した六太。

ここからは実技などの審査になるのだが、六太も宇宙飛行士なるという夢をもう一度心に呼び起こすのであった。

 

フィクションとリアリティのバランス

もちろんこの作品はフィクションなのだが、JAXA全面協力ということもあり、試験内容なども結構リアルに描かれている。

NASAの宇宙飛行士であるバズ・オルドリン本人も出演している。

こういったリアリティは固めてあるのに、月面を走行中、クレーターに落ちてしまうのだ。

これは単純な運転ミスであり、これまでさんざん訓練して、そんな単純なミスするか?といっきにフィクションに戻ってしまう。

このフィクションとリアリティのバランスが非常に悪い。

そして、クレーターからの脱出などは描かれず、奇跡的に生還したというまさかのハイライト。

壮大な物語である原作を2時間にまとめる苦労はわかるが、どこを見せるべきか?兄のもう一度這い上がろうとする熱意?2人で月に向かう姿?日々人の諦めない姿勢?

これらをもう少し絞って、まとめてほしかったという思いはある。

 

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