※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー・ノンフィクションが原作ということで、事実を背景に描かれた作品である。

画商として大成功を収めた主人公ロン。

豪邸に住み、妻と子供もいて、誰もが羨ましがるような生活を送っている。

そんなロンだったが、富を手にするとやってしまうのが「浮気」。

あることから妻デビーが浮気に気づき、大ゲンカをする展開に。

ただ、この辺の妻の演出はお見事。

浮気相手に電話をさせ、決して攻めず、綺麗に解決させたのであった。

ここから「妻」が聖母のような存在になる。

妻デビーは浮気の罰として、自身が参加するホームレスに食事を提供するボランティアに夫ロンを参加させるだ。

 

妻デビーの人徳によって、ホームレスは希望を持ち、その施設はやがて活気に満ち溢れるようになる。

そんな中、デビーはある夢をみる。

それは、黒人男性の夢だ。

その黒人男性がボランティア施設に現れ、物語が展開していく。

 

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黒人男性デンバーとの絆

最初は警戒していた黒人男性デンバーも、デビーの優しさによって、徐々に心を開き始めるのである。

不遇だった幼少時代、奴隷制度が残った地域での強制労働、そこから自由となりバス強盗を行うなど、自分の過去を話すようになるのである。

しかし、バス強盗によって刑務所に入ると、監視員不足から囚人が監視員となり、やるかやられるかの世界によって防衛の為に人を殺してしまうのだ。

そう告白したデンバーに対して、ロンとデビーは慰め励まし、より一層絆を強くするのである。

何よりも仕事を優先してきたロンだったが、ある日デンバーを美術館に誘い、大切な友人として接するようになっていく。

そんな中、デンバーも美術に対して鋭い洞察力を発揮し、優れた感性の持ち主であると知ったロンは、次第にデンバーを尊敬するようになる。

ここまではホームレスとして嫌々デンバーに接してきたロンだが、徐々に大切な親友になっていく流れは感動的である。

 

デビーの病気が発覚

デンバーと打ち解けていく中、デビーが末期ガンであることが発覚する。

デビーは最後まで精一杯生きたが、やがて帰らぬ人となってしまう。

デビーの葬儀には、たくさんの人が参列し、中でも多くのホームレスの人達も参列した。

そして、その代表を務めたのがデンバーである。

デンバーはデビーの遺志を受け継ぎ、ボランティアに身を捧げることを誓うのである。

 

ホームレス支援

デンバーとロンはパートナーとなり、ロンはデビーとの回顧録を完成させベストセラーに。

そして、2人はボランティアを続け、ホームレス支援として8500万ドルを集めたのである。

デビーの遺志を受け継ぐ2人が、奇跡の絆で結ばれ、たくさんのホームレスを救うのである。

 

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