※この記事には作品の感想(ネタバレ)が書かれておりますのでご注意ください。

刑務所から釈放されたマックス・ケイディ(ロバート・デ・ニーロ)は、自分を法廷で弁護したサム・ボーデンに強い恨みを持っている。

減刑できたにもかかわらず、それをやらなかったからである。

マックスは少女への暴行で逮捕されたのだが、弁護士のサムはマックスの暴行事件に嫌悪感を持っていたのである。

よって、証拠をねつ造し、マックスを意図的に重い罪にしたのであった。

14年間刑務所に入っていたマックスは、屈辱的な扱いなど、恨みはどんどん蓄積していくのである。

そんな中、刑務所で法律などの勉強をするようになり、サムが減刑できたにもかかわらず減刑しなかったことを突き止める。

そして、復讐の炎はメラメラ燃え上がるのであった。

 

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復讐に燃えるロバート・デ・ニーロ

刑務所の中で、めちゃくちゃ身体を鍛え、さらに法律の知識もインプットしたモンスターとなっている。

この演出によって、恨みの度合いが表現されていて凄い。

まさに「復讐に燃える男」という感じだ。

筋肉ムキムキで法律にも強くてサイコパスって、どんだけ最強なのか?

また、早い段階で自分の素性を明らかにするマックスなのだが、ストーカーのようにつきまとい嫌がらせを行う。

その「嫌がらせ」もギリギリのラインで攻めてくるので逮捕はできない。

このジワジワ追いつめていく感じは、まさに狂気である。

 

誰にも同情しない映画

この映画は誰にも感情移入できないから凄い。

まず、マックスは罪を意図的に重くされて同情はするが、そもそも暴行事件を起こしており、サムも「ひどい事件だった」ということから残虐性にひく。

そして、つきまとわれるサムも不倫などを行っており、同情できない設定となっている。

また、サムの娘(ジュリエット・ルイス)もティーンエイジャーであり情緒不安定で問題を起こすよう描かれている。

この様に、心から応援したくなるキャラクターが1人もいない独特の作品である。

 

タトゥーの意味は?

マックスは体中にタトゥーが入っている。

左腕…復讐は我にあり

右腕…時は目前に

左肩…神を信ず、神は復讐なり 正念場はこれから

背中…真実と正義(の天秤の絵)

胸…復讐者 ロレッタ

この様に、とにかく「復讐」という目標を体に刻み込んでいるのである。

 

合法的に復讐を果たそうとする恐ろしさ

この作品の怖いところは、マックスが合法的に復讐を果たそうとする知性だろう。

サムと不倫関係にあった女性に暴行をした時も、女性が証言しないことを知ったうえで行う。

そして、その描写も結構キツイものである。

この様に、相手の心理を読み犯行に及ぶ様子は、まさに悪魔である。

表情や風貌など、ロバート・デ・ニーロの役作りも素晴らしい。

狂気的なサイコパス的な犯罪者をしっかりと表現している。

ゾッとするシーンも多く、人によってはトラウマになる可能性もあるので、注意して観た方がよい。

間違っても子供と観る映画ではない。

 

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